H19MEXTPJ

平成19年度文部科学省委託事業 安全・安心科学技術プロジェクト
「日本におけるバイオテロリズム対策向上を目指した技術・研究開発に関する調査研究」
研究統括 竹内 勤

委託研究の目的  

  • 我が国のバイオテロリズム対策(Bio-preparedness)は未だ概念的にも開発途上である.
  • 文部科学省の「安全・安心科学技術プロジェクト」における重要研究開発課題に関する研究開発の実施と連携して、バイオテロリズム対策分野における国内外の研究開発シーズ情報、関連機関のニーズ動向等を調査するとともに、国内外の政策動向調査およびバイオテロリズムに関するリスク分析に基づいて、今後推進すべき重要な研究開発課題の分析・優先順位の検討を行う。
  • 今後推進すべき重要な研究開発課題の分析・優先順位の検討結果を踏まえ、研究開発ロードマップを作成・提案することにより、政策サイドが効率的に技術開発目標を設定できるよう支援する。
  • そして、バイオテロリズム対策を社会システムおよび科学技術の面から向上させ、バイオテロリズムに対する社会の”安全・安心”の向上に寄与することを目指す。
  • 同時に、国内外において関係者を集めたシンポジウム、ワークショップ等を適宜実施することにより、研究情報の交流および、調査研究で得られた課題・研究開発の方向性に関する意識の共有を諮るとともに、関係者のネットワークが構築されることを目指す。

最終報告書ダウンロード(3.25MB)

最終報告書より(Keio G-SECバイオセキュリティレポート)  

  • 1.バイオテロリズム・概論
    齋藤 智也
    • 要旨:バイオテロリズムとは、生物由来の材料を人為的・意図的に撒布し、身体被害や社会に恐怖・不安・精神的被害を与えるものである。剤の撒布が見えず感じられないこと、そしてそのシナリオの多様性がバイオテロの恐ろしさと対処の難しさの主因である。実際にテロリストが生物剤の使用を選択し、被害を起こせるかについては議論が分かれるところではある。しかし、バイオテロは「生物学的脅威」としても「テロの脅威」としても優先順位は共に低く、対策が遅れがちであったことは否めない。バイオテロ対策には、病原体と悪意を持った利用、場とヒトの汚染、脅威・恐怖・不安へのアプローチが必要である。各要素に対する各時間軸における個々のアプローチと共に、”バイオプリペアドネス Bio-preparedness”と呼ばれる、これらを補完する包括的なアプローチを通じ「全活動過程を通じ、テロ発生リスクを最小化し、仮に発生しても被害を可能な限り小さくすべく“物理的”及び“精神的”に準備が整った状態を得て、社会の“安全・安心”を実現する」包括的な取り組みが必要とされている。
  • 2.バイオテロ発生シナリオの一事例:炭疽菌エアロゾル撒布を例に 齋藤 智也
  • 3.日本におけるバイオテロ対策関連研究開発の状況
    齋藤 智也
  • 4.米国におけるバイオセキュリティ関連政策
    大林 厚臣、羽田 忠行、守岡 伸彦
  • 5.バイオセキュリティ関連政策フレームワーク予備調査報告
    ―世界保健機関および欧州の事例―
    前平 由紀
  • 6.バイオテロ対策のニーズとシーズの構造およびマッチング
    大林 厚臣
  • 7.産業界の事業継続と感染症・バイオテロ対策
    大林 厚臣
  • 8.バイオテロ対策向上を目指した研究開発活動に向けて:
    特に検知技術とサーベイランスを中心に
    齋藤 智也
  • 9.バイオテロ対策における人材育成事例:米国の例
    齋藤 智也
  • 10.バイオテロ対策に向けた海外関係機関との研究連携に向けて
    ―研究協力体制構築に向けた予備調査と活動報告―
    前平 由紀


    G-SEC Biosecurity report_H19一括ダウンロード

イベントなど

国際シンポジウム「安全安心に向けたバイオディフェンス研究とバイオテロ対策」  

慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所・文部科学省安全安心科学技術プロジェクト(研究統括:竹内 勤 上席研究員)は、「安全安心社会に向けたバイオディフェンス研究とバイオテロ対策に関する国際シンポジウム」を開催します。英国からバイオディフェンス分野における専門家の健康保護局(Health Protection Agency)のナイジェル・F・ライトフット博士をゲストスピーカーとしてお招きし、英国における海外での先進的な取り組みの状況を伺うとともに、G-SEC/文部科学省プロジェクト(日本におけるバイオテロリズム対策向上を目指した技術・研究開発に関する調査研究)の成果報告、そしてライトフット博士の指導による机上演習を行いました。

  • 日 時
    • 2008年 2月14日(木)9:40~17:30
  • 場所
  • プログラム
    日本語版

    英語版

    • 基調講演 「戦略的被害緩和:ポロニウム210による暗殺事件からの教訓」
      ナイジェル・F・ライトフット博士
      英国健康保護局 インフルエンザプログラム CEOチーフアドバイザー

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    • プロジェクト成果報告(1)
    • プロジェクト成果報告(2)
    • バイオテロ対策図上演習
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Keio G-SEC&JST Ristex合同セミナー
「バイオセキュリティの現状と今後への課題、及び対応
Biosecurity: Current and Future Concerns and Reponses  

  • 場所:慶應義塾大学三田キャンパス東館6階G-SECラボ
  • 日程:2008年2月5日
  • スピーカー:
    • ナンシー・コーネル博士
      • ニュージャージー医科歯科大学(UMDNJ)メディカルスクール 研究副部長
    • マルコム・ダンドー博士
      • 英国ブラッドフォード大学 国際安全保障学部 教授
    • ブライアン・ラパート博士
      • 英国エクセター大学 社会・哲学学部 科学技術公共政策学科 准教授
      • 慶應義塾大学医学部熱帯医学寄生虫学 客員准教授
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第3回バイオセキュリティワークショップ
課題別会合:「研究開発振興がバイオテロ抑止に果たす役割、特に検知技術を例に  

  • 日 時
    • 2008年1月18日
  • 場 所
    • 慶應義塾大学三田キャンパス
  • プログラム
    • 課題別会合開催の経緯
    • バイオテロリズムの「察知」
    • 検知技術研究開発の現状
    • 議論
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第2回バイオセキュリティワークショップ
「バイオテロ対策とバイオディフェンス研究開発の課題」  

  • 日 時
    • 2007年12月19日~20日
  • 場 所
    • 慶應義塾大学三田キャンパス
  • プログラム
    • 第一部:バイオテロリズム国内対策基盤整備とインフラ支援における課題について
      • Round-1: Bio-terror risk analysis and national preparedness review
        私の考えるバイオセキュリティの危機とシナリオ
      • Round-2: Strategic deployment of medicinal resources
        医療リソースの効果的な分配計画および戦略的展開
      • Round-3: Ethical, legal framework for bio-preparedness – public health settings
        公衆衛生対策上関連する法的規制・倫理規範などの支援体制
      • Round-4: Human Resource Development-1
        公衆衛生対策面からみた人材開発戦略について
      • Round-5: Public awareness & community involvement measures
        地域や民間との情報共有・意識啓発および教育ツールの開発
      • Round-6: Bio-preparedness in industries & social business community
        経済産業界におけるバイオテロ対策関連課題
      • Round-7: Impact mitigation: post-crisis restoration
        バイオテロ・バイオ犯罪発災後の社会的復興支援対策
      • Round-8: Case detection & criminal investigations
        バイオテロ・バイオ犯罪捜査における司法対策上の課題
    • 第二部:バイオディフェンス医科学研究および技術開発とその協力体制整備における課題
      • Round-9: Harmonization of diagnostic systems
        バイオテロ対策に向けた医薬品・診断システムの開発・承認の諸問題
      • Round-10: Potential research agenda: decontamination and protection
        対バイオテロ研究開発案件の課題認識と共有:除染と防護
      • Round-11: R&D Technology transfer and implementation
        安全安心科学技術における研究開発シーズの活用と実装化の現状と課題
      • Round-12: Human Resource Development-2: Biosafety & Biosecurity
        バイオセーフティおよびバイオセキュリティ分野と人材開発の課題

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第1回バイオセキュリティワークショップ
日米バイオテロ対策研究開発シンポジウム・報告検討会  

  • 日 時
    • 2007年9月19日
  • 場 所
    • 慶應義塾大学三田キャンパス
  • プログラム
    • 「日本におけるバイオテロリズム対策向上を目指した技術・研究開発に関する調査研究」プロジェクトについて
    • MEXT安心・安全科学技術PJにおけるバイオテロ対策の位置づけと研究技術開発への期待
    • バイオテロリズム対策に資する研究開発の日本の現状
    • 米国・保健福祉省(DHHS)の対バイオテロリズム研究開発活動
    • USAMRIIDでの研究開発推進の枠組み
    • 日米バイオディフェンス研究シンポジウム参加報告
      • 「バイオディフェンス研究の現状と問題点」
      • 「高感度天然痘診断システム開発とG7間での比較」
      • 「大学研究者の立場から-炭疽菌を中心に 20年の炭疽研究から-」
      • 「バイオテロの予防、治療 -毒素の検出と不活化-」
      • 「医薬品開発企業から見た日米のバイオテロワクチン開発政策の現状~痘瘡ワクチン開発を中心として~」
      • 「LC/MS/MSを利用したボツリヌス毒素の新規検知法の開発」
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USAMRIID(米国軍事感染症医学研究所)見学会  

  • 場所:米国軍事感染症医学研究所(USAMRIID),Fort Detrick, Maryland
  • 日程:2007年6月14日

第1回日米バイオディフェンス会議
1st US-Japan Medical Biodefense Research and Bioterrorism Symposium  

  • 場所:Crystal City Marriott at Reagan National Airport, Washington DC, USA
  • 日程:2007年6月12日~13日
  • プログラム
    • “Bioterrorism: Impact on Public Health and National Security”
    • “Biological Agents of Concern”
      • Panel 1: Anthrax
      • Panel 2: Botulism
      • Panel 3: Smallpox and Other Orthopoxviruses
      • Panel 4: Filovirus Infections Other Viral Fevers
    • “Laboratory Support Capabilities”
    • “Medical Surveillance”
    • “Advanced Medical Countermeasures Development”
    • “Vaccine Development in Japan”
    • “Responding to a Biological Event: Overview of U.S. Medical Biodefense Policies & Procedures”
    • Panel Discussion: “Biocontainment Laboratories”
    • “Occupational Health & Safety Issues in Biodefense Laboratories”
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