米・ボストン大学、エボラやマブルークを検知する新型のバイオセンサーを開発

米・ボストン大学の研究者を中心とする研究チームは、エボラやマブルークといったウィルス性の出血熱を迅速に検知する新型のバイオセンサーを開発した。このセンサーを使えば、ほとんど試料調整無しで、生体媒質からウイルスを直接検知することができるという。バイオセンサーには、波長によって光りの伝わり方が変わるプラズモニックス・ナノホール・アレイ(plasmonic nanohole arrays, PNAs)が用いられている。

Novel Biosensor Could Enable Rapid, Point-of-Care Virus Detection
Boston University Wednesday, November 17, 2010
http://www.bu.edu/phpbin/news-cms/news/?dept=666&id=57142

New Sensor Could Detect Quickly Viral Bioterror Agents
Global Security Newswire Wednesday, November 24, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101124_7290.php

欧・Civil Liberties委員会、災害やテロ攻撃に備えたクライシス・メカニズムの導入を求める

ヨーロッパのCivil Liberties委員会は、事故やテロ攻撃によるCBRN(化学、生物、放射性物質・核)災害に対応するためのクライシス・メカニズムの導入を決議草案のなかで求めた。クライシス・メカニズムとは、EU参加国のあいだでの協力を促進する強制力のあるメカニズムのことを指す。また、決議草案は、European Civil Protection Forceの必要性についても言及している。

EU crisis mechanism needed for disasters or terrorist attacks
European Parliament Thursday, November 25, 2010
http://www.europarl.europa.eu/en/pressroom/content/20101122IPR97430/

米・NIST、生物剤の疑いがある物質をサンプリングするためのガイドラインを発布

2001年の炭疽菌郵送事件以来、3万件以上の危険な生物剤の疑いがある物質に関連した事件が起こっている。このような事件の初動対応には、多くの時間と費用がかかり、また、潜在的に極めて危険である。今回、米国標準技術局(NIST)が発布した新しいガイドラインには、初動対応機関がそれぞれに連携をとりながら、いつ、どのようにサンプリングを行うかについて示されている。

New Guidance Issued For First Responders Collecting Suspected Biothreat Agents
Medical News Today Friday, November 26, 2010
http://www.medicalnewstoday.com/articles/209354.php

米・MCM郵送計画、ミネアポリスで訓練を実施

炭疽菌を吸入した患者は、48時間以内に治療薬を投与しなければならない。米国には、炭疽菌を用いたテロが起こった場合、投薬サイト(dispensing sites)を設置して、戦略的国家備蓄にある対抗医薬品(MCM)を分配する準備がある。また、それを補う形で、米国郵政公社(USPS)との協力によるMCM郵送計画が検討されている。(関連記事は、こちら

Emergency Managementの記事は、ミネソタ州のミネアポリスで実施されたMCM郵送計画の訓練について詳しい解説を行っている。今後、ケンタッキー州のルイビルでも同様の訓練が行われる予定である。

Letter Carriers Add Bioterror Response to the Postal Service
Emergency Management Tuesday, November 16, 2010
http://www.emergencymgmt.com/health/Letter-Carriers-Add-Bioterror-Response-to-the-Postal-Service.html

米・Northrop Grumman社、第3世代BioWatch検知システムの実用試験を開始

米・Northrop Grumman社は、第3世代のBioWatch検知システムの重要な分析技術であるNext-Gen Automatd Detection Systems(NG-ADS)の開発を行う企業である。同社は、米国土安全保障省(DHS)より、新たに840万ドルの助成金を受けて、NG-ADSの実用試験を行うと発表した。今後、数ヶ月のあいだ、米国のある大都市で12のNG-ADSが設置され、実用試験が行われることになる。

Northrop Grumman Begins Testing of DHS’ BioWatch Gen-3 Biological Detection Program
Northrop Grumman Thursday, November 18, 2010
http://investor.northropgrumman.com/phoenix.zhtml?c=112386&p=irol-newsArticle&ID=1498184&highlight=

Testing to Begin on Latest Biowatch Units
Global Security Newswire Friday, November 19, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101119_1291.php

米・NIAID科学者、炭疽菌バクテリアが免疫反応を損なわせる仕組みを解明

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)の科学者は、遺伝的に組み換えられたマウスを使って、炭疽菌が感染する初期段階の仕組みを解明した。炭疽菌バクテリアは、TEM8とCMG2という2つのレセプターを通して免疫細胞を結合させる毒素を放出する。結合によって、さらに2つの毒素が細胞に入り込み、免疫細胞がバクテリアを取り込むあるいは殺菌する能力を損なわせる。

NIAIDのStephen LepplaとShihui Liuを中心とする研究グループが行った研究によると、2種類の免疫細胞(neutrophils and macrophages)のCMG2が欠如したマウスには、炭疽菌感染に対する完全な抵抗力があった。一時的には、感染箇所が腫れあがるなどの症状があったものの2週間で完全に感染が抑制されたという。通常のマウスは48時間で、バクテリアのレベルが急上し6日間で全滅した。

今回の発見が、効果的なワクチンや治療薬の開発につながると期待されている。

NIH Scientists Show how Anthrax Bacteria Impair Immune Response

NIH News Wednesday, November 17, 2010
http://www.niaid.nih.gov/news/newsreleases/2010/pages/anthraxtoxin.aspx/Pages/default.aspx

Researchers ID Anthrax Tool Against Immune System
Global Security Newswire Thursday, November 18, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101118_5837.php

米・NRC、カンザス州バイオディフェンス研究所建設についての報告書を公開

米・カンザス州にバイオディフェンス研究所を建設する計画をめぐっては、さまざまな議論が巻き起こっていた。(関連記事は、こちら)同研究所では、口蹄疫など危険性の高い病原体を研究することになっている。議論を受けて、米国連邦議会は、計画を主導している国土安全保障省(DHS)に、リスク評価を行うことを求めた。さらに、米国学術研究会議(NRC)に、そのリスク評価の妥当性と適切さを検証することを要請した。

そして、ついに今回、NRCの報告書が公開された。NRCの報告書は、DHSのいくつかの結論は、妥当であるとし、そのデータに基づいて、「50年間の施設の運営において、口蹄疫が外に漏れる可能性は約70%であり、それによる(家畜等への)経済的被害は、90億ドルから500億ドルにのぼる」と推定している。一方で、NRCの報告書は、施設運営の詳細な説明や、リスク軽減といった問題にDHSのリスク評価が充分に触れていないと指摘している。

研究所の建設には、政治的な思惑もあると噂されている。(関連記事は、こちら)建設に賛成している5人のカンザス州の議員は、NRCの報告書が研究所の重要性にも言及していることを踏まえて、「NRCの報告書が、我々の国家を守るための研究所建設の重要性を確認したことを嬉しく思う」という共同声明を出した。

Evaluation of a Site-Specific Risk Assessment for the Department of Homeland Security’s Planned National Bio- and Agro-Defense Facility in Manhattan, Kansas
The National Academies Press Monday, November 15, 2010
http://www.nap.edu/catalog.php?record_id=13031

New Study Questions Safety of Proposed Biodefense Laboratory
Global Security Newswire Tuesday, November 16, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101116_2865.php

Kan., DHS ready for biodefense lab to progress
Associated Press Tuesday, November 16, 2010
http://www.chron.com/disp/story.mpl/ap/tx/7297832.html

Kansas Officials Stand by Planned Biosecurity Lab

Global Security Newswire Wednesday, November 17, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101117_4614.php

慶應義塾大学G-SEC 特別セミナー KEIO GLOBAL SECURITY RESEARCH INSTITUTE Special Seminar

慶應義塾大学G-SEC 特別セミナー
KEIO GLOBAL SECURITY RESEARCH INSTITUTE
Special Seminar

演 題 / Title
「化学兵器禁止機関(OPCW)の将来的課題」(仮題)
“Future challenges of the OPCW”(TBA) 

 

講 師 / Speaker
アフメット・ウズムジュ
H.E. Ambassador Ahmet ÜZÜMCÜ
化学兵器禁止機関(OPCW)技術事務局長
Director-General,
the Organisation for the Prohibition of Chemical Weapons (OPCW)

 

この度, アフメット・ウズムジュ化学兵器禁止機関(OPCW)技術事務局長をお招きして,講演会「化学兵器禁止機関(OPCW)の将来的課題」を開
催することとなりました。ウズムジュ氏は2010年7月にOPCW技術事務局長に就任され、これまで締約国を積極的に訪問する等精力的にOPCWの活動に従事されています。
OPCWは,化学兵器禁止条約(CWC)の実施にあたる国際機関として,1997年5月にオランダのハーグに設立され,世界的な化学兵器の全面禁止および不拡散のための活動を行っています(2010年11月現在の締約国数は188か
国)。具体的には,化学兵器及び化学兵器生産施設の廃棄の進捗状況や民生用の化学物質を扱う化学産業の活動を,申告と査察という検証によりモニターしているほか,セミナーや研修等の開催により,普遍化(締約国数の増加),国内実施措置の強化,科学技術分野における締約国間の協力促進等の活動を行っています。
 特に,2008年に開催されたCWCの第2回運用検討会議においては,将来のOPCWの方向性についても議論され,今後はより化学兵器の不拡散を促進していくことの重要性が確認されています。また,化学兵器の廃棄が進展していく中で,今後OPCWがどこに重点を置いて活動を行っていくべきかについても検討されはじめています。
このようにOPCWの活動が大きな節目を迎える中で,OPCWのトップであるウズムジュ事務局長からOPCWの現状と将来の課題につき直接お話を伺うことは大変意義深いものと考えております。ぜひ多くの皆様方にご参加頂けますよう、お願い申し上げます。

日 時 / Date and Time
2010年12月16日(木)
Thursday, December 16th, 2010
16:30-18:00(受付開始 / Registration:16:00?)
 
場 所 / Venue
慶應義塾大学 三田キャンパス 東館6F Lab
6F East-Building,
Mita Campus, Keio University
東京都港区三田2?15?45
2-15-45, Mita, Minato-ku, Tokyo
http://www.keio.ac.jp/ja/access/mita.html
 
コーディネーター / Coordinator
青木 節子 / Setsuko AOKI
慶應義塾大学G-SEC 上席研究員・総合政策学部 教授
Professor, Faculty of Policy Management, Keio University

 

言 語 / Langage
英語(同時通訳有)
English with simultaneous interpretation
 
主 催 / Host
慶應義塾大学グローバルセキュリティ研究所・
文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業
「我が国のバイオセキュリティ・バイオディフェンス準備・
対応策策定についての医学・人文社会科学融合研究」
研究統括:慶應義塾大学 グローバルセキュリティ研究所副所長・上席研究員
兼 教授(医学部熱帯医学寄生虫学)竹内 勤
Interdisciplinary
Study on Biosecurity and Biodefense Keio University Global Security
Research Institute (G-SEC) funded by the Matching Fund Subsidy for
Private Universities from
the Ministry of Education, Culture, Sports Science and Technology
Deputy Director/Senior Research Fellow, Keio G-SEC

参加申込フォーム / Registration Form
https://www.biosecurity.gsec.keio.ac.jp/event/r?e=25
2010年12月10日 (金) 申込締切日
定員になり次第締め切らせていただきます。
Applications will be accepted until Friday, December 10th, 2010

米・Lunger上院議員、ウガンダの生物学研究所を訪問

米国連邦議会上院議員のRichard Lugarと国防総省(DOD)の職員は、ウガンダの感染症研究所を訪問した。炭疽菌を保管する研究施設の建物には1920年代の機材が多く、窓ガラスは割られフェンスも壊れた状態であったという。また、エボラやマブルークのサンプルを保管している別の施設では、「立ち入り禁止」のサインはあるものの訪問者のチェックは行われていないという。

Richard Lungar上院議員は、Nunn-Lugarプログラムを通じて、旧ソビエト領に残された大量破壊兵器の削減を行った実績がある。同議員は、今後、東アフリカにある致死性の高い病原体を扱う施設の安全性確保を目指していく。

Uganda Seen as a Front Line in the Bioterrorism Fight
The New York Times Wednesday, November 10, 2010
http://www.nytimes.com/2010/11/11/world/africa/11uganda.html?_r=1

U.S. Delegation Sees Security Risks at Ugandan Biolabs
Global Security Newswire Thursday, November 11, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101111_8041.php

Lugar Details New Strategy for Most Successful Arms Control Initiative
Richard Lungar Monday, November 8, 2010
http://lugar.senate.gov/news/record.cfm?id=328482&&

Lugar Touts U.S. Effort to Safeguard Disease Materials
Global Security Newswire Tuesday, November 9, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101109_7949.php

US sends team to East Africa to crack down on ‘germ terrorism’ threat
The Telegraph Tuesday, November 9, 2010
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/africaandindianocean/kenya/8120232/US-sends-team-to-East-Africa-to-crack-down-on-germ-terrorism-threat.html

U.S. Seeks to Aid Africa in Securing Deadly Bioagents
Global Security Newswire Thursday, November 4, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101104_6903.php

Lugar
Takes Nunn-Lugar Arms Control to Africa

Richard Lungar Thursday, November 4, 2010
http://lugar.senate.gov/record.cfm?id=328460&

米・ブッシュ前大統領、2002年の生物剤検知アラームの作動について語る

米・ジョージ・W・ブッシュ前大統領は、新しく出版した「Decision Points」という本のなかで、2002年にホワイトハウスで生物剤検知アラームが作動した出来事について語っている。その当時、ブッシュ前大統領は中国にいたが、ホワイトハウスの関係者のあいだでは、「テロリストがボツリヌス毒素を散布した可能性がある」と騒ぎになっていたという。ワシントンポストによると、騒ぎのものととなったアラームは、誤作動であったと考えられるが、当時の関係者からの確認はとれていない。

Bush: White House bio-war alarm went off in 2002

The Washington Post Friday, November 5, 2010
http://blog.washingtonpost.com/spy-talk/2010/11/bush_white_house_bio-war_alarm.html

White House Bioweapon Alarm Triggered in 2002, Bush Says

Global Security Newswires Monday, November 8, 2010
http://gsn.nti.org/gsn/nw_20101108_5006.php